私はこのサイトを通じて色んな愛すべき方々と知り合いました。

　ただ、うつ病を抱えている多数の方と接していると、やはり悲しい知らせも入ってきます。

　そんな時はなんでこんなサイトを続けているんだろうとも思います。

　そういう訃報を聞くとかなり落ち込みますし、私自身愛する娘がおりますので、身近の愛する人を亡くされた方の悲しみはいかばかりかと思います。

　うつ病による自死は病気になった脳がハンドル操作を誤ってしまう、事故です。

　どんなに本人や周囲が注意していても避けられない事はあります。

　こういう事を言う人が専門家の中にもいます。

　「誰かを殺したいと思っても、めったに実行する人はいないように、自殺もめったにする人はいない。自殺は自分自身に対する殺人である。」

　その人の責任だと言う訳ですが、所詮は自殺したいと本気で思った事のない人が自分を安心させるための戯れ言です。

　まして、その恐れのある患者さんと接する機会の多い治療者が言うとすれば、自分の責任を回避するための言い訳でしかありません。

　治療者の対応が自殺のきっかけとなる事もあるのです。

　悪いのは病気にしてしまったストレス源と自殺を招いた誘因であり、ご本人にも、その方を愛していた方々にも罪はありません。

　私は自殺はいけない事だと言い続けますが、本当は分かりません。

　私たちは自分に見えているこの世界しか知らないから、それが自分の認知の限界だから、そこに起こった出来事だけで悲しんだりしますけど、もっと上位の世界から見れば命は形を変えただけなんじゃないかなと思います。

　この世界でその人の死を無駄なものに、その人が生きていた事を無意味なものにするかどうかは、残された者次第なんだと思います。

　あなたがご自分をあきらめない限り、愛する人もあなたの中に生きています。

　どうか、ご自分をあまりお責めになりませんように。

　これからのあなたを大切になさってください。