私は水産増殖学研究室に所属しています。
萩原篤志教授とともに,水産増養殖に関する基礎研究に日夜勤しんでいます。対象としている生き物は,植物プランクトン,動物プランクトン,魚介類の幼生まで多岐に亘ります。
扱っている生き物は小さいものばかりで,多くは顕微鏡レベルでないと観察することすら難しい発育段階を扱っています。
しかし,この小さな幼期を経ないと大きな魚には育ちません。
私たちは,小さな生物の大きな力を観ることで,生き物の不思議に迫るのが得意分野なのです。
興味のある方は上の画像をクリックして下さい。研究室のパンフレットが開くようになっています。
私自身は,飼育実験とフィールド調査を組み合わせた海産仔稚魚の行動の個体発生とその水産増殖分野への応用を主軸において研究しています。
トラフグなどの放流種苗の種苗性を実験的に評価して,これを放流したときにどの様な変化が起こるか,ブリ稚魚の出現する潮目の海洋環境と餌生物の豊度,脊椎動物で唯一自家受精するマングローブ・キリフィッシュのクローンを用いた育種研究,など様々な取り組みをしています。
まずは観察眼を磨いて面白い生命現象を押さえ,それがその生き物にとってどういう意味を持つのか,ということを調べるのが研究の原点です。